新年度を迎えて


期の替わり目は、まさに出会いと別れの季節。
この季節は、自分の会社人生を振り返る事が多い。
陳腐でありきたりな表現だが、たくさんの人たちにお世話になり育てられ今の自分がいる。
その方々の門出を祝い背中を見送りながら、感慨深くなる。
先日、何の気なしに見た映画の中のコメントが印象的だった。
「ケイト・レディが完璧な理由」
サラ・ジェシカ・パーカー演じるケイトは、ボストンの投資会社に勤めるキャリアウーマン。仕事と家庭の両立に奮闘しながら自分にとって大切な事に気づいて行くコメディーありのヒューマンドラマ。その映画の中での印象的なコメント。「男まさりの女性はうっとうしがられ、女性らしくいれば面倒くさがられる。つまり常に女性は否定されるってこと。」
この状況は痛いほどよく分かる。私も、常に女性のいない男社会の中で仕事をしながら自分の居場所を作って来た。私を皮切りに続々と入ってくる女性後輩たちが嬉しくもあり、どこか羨ましいのも、その時の苦労が邪魔するのだろう。それでもやはり自分が切り開いて来た道に自負がある。紅一点の環境でバランスを取りながら自分の地位を築けたのは、人よりもちょっと優れたバランス感覚と人一倍の仕事に対する信念を持って来たからだ、と。
でもそれ以上に私が自負出来るのは、また一緒に仕事をしたいと思える上司や同僚に恵まれた事。同じベクトルで何かを共に成し遂げた経験は、言葉無しでも通じ合える心の波を通わせている気がする。それは、会社人生において最も貴重でかけがえのない財産。もしかしたらもう二度と会う事は無いかもしれないと見送る背中を見つめながら、きっと来年もまた、この桜舞う季節に彼らを想いながら目頭を熱くしているのだろう。。。

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